| イタリア 白の巨匠 ヨスコ・グラヴネル
左:ヨスコ・グラヴナー、右:ミカ・グラヴナー
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア北東部、スロヴェニアに隣接しています。
畑はイタリア領、スロヴェニア領含め計18haです。ワイン造りを始めて30余年、『良いワインを造るために良かれと思うことは
全てやってきました。設備や新しい技術も何度も導入しましたし、ワインセラーも3回も変えました。20年間やってきて、やっと
わかったのは“ワイン造りに新しいものは必要ない。
重要なのは、伝統であり、歴史の積み重ね”失敗もたくさんありましたし、いろんな経験を積み重ねて今のスタイルがあります。
これからもそうしていくつもりです。
今のノウハウの上にいろんな経験をつめれば、60歳すぎたら良いワインが出来ると思っています』。
彼のワイン造りは挑戦の歴史と言えます。
ブドウ栽培
 自然と共存する畑
日本の自然農法の父福岡正信氏を崇拝、畑においては除草剤などの化学的な薬剤は一切用いず、不耕起による
草生栽培を実践しています。
ブドウ畑に生える雑草をブドウ樹の高さになる程度までは生やしたままにして、その後刈っても土の中に鋤き込まず、
刈ったままの状態で放って置き、時間をかけて自然に堆肥化させる手法です。
有機栽培から更に進化した手法“人為的な関与をできる限り排除”が信条です。
醸造の変化
アンフォラ発酵・熟成
80年代-90年前半
シャルドネやソーヴィニョンなどの国際的な品種を導入し、培養酵母を使いステンレスタンクで
温度管理しながらの醗酵を実践、クリーンなワインを造っていました。その後バリックやバリックよりも
より小さな容量の木樽を使って、野生酵母による樽醗酵・樽熟成を行なうようになりました。
いわゆる古典的ブルゴーニュワインの醸造法です。
1995年-
土着品種リボラジアラのみをヴァライエタルワインとしてリリースされました。醸造面でも低温下での短期間の
マセレーションを始め、熟成には大樽を使うようになりました。
この頃からワイナリーでの人為的な関与をできるだけ減らし、ブドウ品種や年の個性、テロワールをより反映した
ワインを造る事を志向するようになります。
1997年-
木製開放式醗酵槽を用い、温度管理も行なわずアルコール醗酵のほぼ全工程(2-3週間)を皮ごと行なうようになりました。
その後大樽での3年の熟成を経てリリースされました。
2001年-
1997年から実験的に始めていた、テラコッタ製のアンフォラ(壺)での醸造を始める。 3000リットル程度の容量のアンフォラを
地中に埋め、そこに除梗・破砕したブドウを入れ醗酵を行なわせます。(自然酵母のみ)醗酵終了後も、皮や種を取り除くことなく、
他のアンフォラのワインと合わせてアンフォラ内をワインで満たした状態にし、蓋をして5-6ヶ月の間さらに熟成させた後、圧搾し
皮と種を取り除き、大樽に移し変えてさらに1年熟成させた後ボトリングされます。 ※2000年も一部アンフォラを使用。
ワイン造りのポイント
【ブドウ栽培】一切の化学肥料の不使用。虫除けにハチミツを使用します。
【収穫】手摘みで収穫、選果。一部除梗し果実を指で潰しながら地中に埋めたアンフォラに投入します。
【自然に任せた発酵】自然酵母のみ、温度管理もしないで発酵させます。この時点でのSO2はありません。
途中温度が下がり過ぎると発酵は一時中断されることも多くあります。春先に発酵が再開し、長い年は9ヶ月間発酵が
続いた事もあります。期間中はピジャージュのみで機械を使ったポンピングは行ないません。
【マセラシオン】ブドウの皮、種子も一緒にアンフォラの中で発酵を続けます。発酵期間が長ければ長いほどマセラシオンの
期間も長くなります。皮、種子から抽出されるタンニン分と発酵時に発生するガスが酸化、バクテリアの繁殖から守ってくれます。
時期をみて皮、種子を取り除きます。
【瓶詰め】アンフォラから大樽に移し落ち着かせてからフィルターに通さず上澄み部分を瓶詰めします。フィルターを通す事によって
ワインは澄んだ色調になるが同時にブドウ本来の風味、この土地の個性も除去されてしまうとの考えです。
【酸化防止剤の使用】人為的要素は最大限排除しますが、瓶詰め時に若干のSO2を添加します。ワインを安定させるためには、
やはり不可欠でSO2不使用も試してきたがあまりにも多くのワインを無駄にしました。使用量は通常の造り手の1/10程度です。
ブドウについている自然酵母の使用はもちろん、ブドウ生育時の気候だけでなく発酵時の気候、温度もワインに影響を与えるべきです。
そうでなければコリオという土地のテロワールの表現とは言えません。技術で香り、味わいをコントロールするのであればワインでなくて
良いです。
(輸入元 ファインズ資料より抜粋) |